子育て支援スキルアップセミナー(5回連続研修)報告

【テーマ】
『子どもの発達をとらえ直す』-よりよき子育て支援をめざして-
【講 師】
 山 田 眞理子 氏
子どもと保育研究所・ぷろほ所長、九州大谷短期大学 名誉教授
【日時・参加人数・研修テーマ】
・第1回 6月1日(月)午前10時~午後4時 26名
「0~1歳児の発達」
・第2回 7月28日(火)午前10時~午後4時 27名
「2~3歳児の発達」
・第3回 8月31日(月)午前10時~午後4時 27名
「発達のもつれについて」
・第4回 10月26日(月)午前10時~午後4時 27名
「発達の把握について」
・第5回 11月30日(月)午前10時~午後4時 27名
「保育所保育指針について」
【会 場】
 熊本県民交流会館パレア
【アンケートより】
  1. 研修を終えて
    ① たいへん良かった(22名)  ② 良かった(3名)
  2. 具体的にはどういうところですか?
    • 乳幼児期の保育の大切さを感じました。スモールステップや導入童話の作成など、今まで経験した事のない事を学ばせていただきました。研修を受け、保育の中でも子どもの主体性を大切に保育をしていたつもりですが、子どもの発達など自分の保育で足りない部分もたくさんあった事を反省しました。子どもの立場になって言葉かけをしたり、保育者主体の言葉かけ、保育にならないようにしていきたいです。
    • 事例を子どもの立場で考えた時、子どもに申し訳ないなぁと思うことがあり反省しました。研修後も、保育の中でこの時はどうしたらいいか、言葉かけなど子どもの立場で考えて、意識しながら関わっています。山田先生の話はとてもわかりやすく、すぐに実践したくなるので学びになりました。
    • 具体的な子どもの思いや困り感などがとてもわかりやすく勉強できた。その中で、自分にできることを見つけたり、実際に保育の中でやってみたり、他の先生達にも伝えられたと思う。スキルアップセミナーを受けた先生の研修報告を聞いているはずだったのに、実際に自分が参加して全然理解できていなかったり、それを保育に活かせていないことに気づけた。
    • 日頃の保育について振り返りながら、子ども目線で考えると課題がたくさん見え、クラスに戻って実際にしてみると気づくことも多かった。又、支援センターを利用される方々の事、センターでの大切な事など等も研修の中で知ることができた。自分には難しいと思うこともたくさんあったが、これからの取り組みの課題として続けていけるようにしたい。
    • 本当の“子どもの立場になって考える”ということがどういうことなのか、しっかり考えることが出来るようになった。学んだことを、すぐに翌日から保育で実践することが出来、様々な子ども達への対応のヒントを与えていただけた。自分の中で困っていたこと悩んでいたことも、研修を受けて解決することが出来たり、保育の内容を深めることも出来た。このことをしっかりと今後の保育に繋げ、目の前の子ども達の生活を、より良いものにしていきたいと思う。
    • 子どもが“生きていて楽しい”“生まれて良かった”と思える保育という面で、とても勉強になりました。私自身もワクワクできる保育を心掛けて、一緒に子ども達と楽しみ、学んでいきたいと改めて思いました。又、発達課題をとらえる事の大切さを学ぶことができました。
    • 保育士としての専門性を、これ程大切であると感じた研修はありませんでした。毎回の事前レポートの課題と向き合い、自分自身と向き合い、いかに実践に結ぶつけるか、6ヶ月間とても濃密な有意義な時間を過すことが出来て、本当にこの研修を受ける事が出来て良かったと思いました。先生からの添削は大切にさせて頂きます。
    • 自分の保育を見直すとてもいい機会になりました。他の研修会では味わえない、山田先生の保育に対する熱意が毎回伝わってきて、「なるほど」と納得することばかりでした。5回の研修が毎回楽しみで、1日研修でも疲れることのないワクワクで、感動の連続でした。もう少し若い時に、山田先生のお話が聞けていたら、もっと子ども達が救われたのにと、子ども達に申し訳ない限りです。
    • どれだけ研修会に参加したり、本を読んだりしても、なかなか「理解」辿り着かない保育ですが、山田先生の話は的確に曖昧な部分や知るべき本質へ導いてくださる様な講義内容で、大変勉強になりました。園での指導方法の参考にもなり、すぐに活用したい。
  3. 今回受講した方のフォローアップ研修を希望されますか?
    ① 希望する(22名)
【まとめ】
事前レポート提出を義務付けた研修であるが、山田眞理子先生は一人ひとりのレポートを丁寧に読み、参加者の課題や問題点を探り、研修内容も柔軟に対応していただいている。特に今年度は、辻 広明先生(親子遊びの実践指導)を講師に招き、実践・実技を研修に取り入れていただいた。
“子どもの立場になって考える”ということが具体的にどういうことなのか…、子どもの発達をとらえ、子どもの目線で保育を感じる必要性をご指導いただいた。
最近、子育て支援・保育の現場でさえも『子ども』を主語として考えられることが少なく感じる中、子どもの幸せを見守ることの原点を学ばせてもらった。参加者の表情が、回数を重ねるごとに輝いていくように見えた。

    (文責:宇佐美 純代)