平成26年度事業計画・テーマ(案)

 

  テーマ 『 支援から支縁へ 』

-保育園の持つ子育て支援の総合力をもっと活用しよう!-

 

【テーマ趣旨】

社会学などで使用されるソーシャルキャピタルという概念があります。社会関係資本などとも訳され、『社会的な信用を資本』と見なす概念です。人と人とのつながり(社会的ネットワーク)や、そこから生み出される他者に対する信頼、規範、互酬性等です。それが潤沢であればあるほど、人と人との助け合いが多くなされ、さまざまな社会活動も円滑に営まれます。同様に子育てもしやすくなります。

保育園には、保育士、栄養士、看護師などの子育ての専門化集団としての機能、さらに長年に渡って培ってきた子どもの文化、保護者・地域でのネットワークなど、ソーシャルキャピトルとしての資産があります。これらは、保育園の持つ子育ての支援の総合力です。さらには、地域に根ざした拠点性とこれからも続くであろう恒常性を兼ね備えたものです。

しかしながら、現実には、それらの機能をまだ十分に活用していないようです。今、あらためて、それらの機能を意識的に見直し活用することにより、子育て支援の総合力を高めることが出来るのではないでしょうか。

 本年度から、子育て支援拠点事業からあらたに独立して利用者支援事業が始まります。

これは、新制度における多様な教育・保育や事業が用意され、子どもや保護者が自分の家庭に相応しいメニューを、確実かつ円滑に利用できるようなコーディネーションが必要であるとの考えからでてきたものです。実際には、行政の窓口等で行われるものと、行政窓口以外で行われるものとが想定されます。地域子育て支援拠点事業と利用者支援事業の二つの事業を実施した場合には、一体的な運営が望ましいとされます。

 子育て支援も、子ども支援、家族支援、地域支援、それらを総合的にコーディネートしていく子育て支援の総合力が必要になってきています。

 本年度は、このような状況も踏まえ、あらたに子育てコーディネーター養成講座を始めます。

  1.  カウンセリング研修
  2.  スキルアップ研修
  3.  子育てコーディネーター養成講座

以上の三つのコースを受講し終了した人には、当協議会より『子育て支援総合コーディネーター』(仮称)の認定証を発行することを検討中です。

( 文責 小岱 紫明 )